第1章 前編 時の彼女と死の外科医
この街に来てからやたらローに熱い視線を送る女性がいたが、当人は完全にスルーしていた。
たまに勇気を出して声を掛けてくる女性もいるが、一瞬視線を送るだけで口を開くことなく素通りしていた。
因みにユーリはローのスタイルの良さから2、3歩離れて前を歩いていたので気づいていない。
普通気づきそうなものだが、ローは一言も話してないし周りも結構煩かったので本当に気づかなかったのだろう。
そしてユーリも普通に美人なので男共の視線を集めていたが、背後からローが殺気を放っていたので誰も近づけなかった。
(どうしよう。とりあえず話が終わるのを待ってたがいいよね)
ユーリは何を話しているか聞こえないので分からなかったが、今まで待っててくれたのに自分の用事が終わったからといってさっさと連れ出していいものか迷っていた。
とりあえず近くのアイス屋で適当にアイスを買うと、違うベンチに腰掛けてローの用事が終わるのを待っていた。