第1章 前編 時の彼女と死の外科医
「コインってなんかコレクションケースとかに入れて保管してるの?」
「まぁ、一応ケースに入れて保管はしてる」
「どれくらいあるの?」
「さァな。数えたことないから分からん」
ユーリはローとコミュニケーションを取るべく話を進めていたが、なんかこれじゃない感が半端なかった。
(なんだこれ!?趣味はなんですかとかどこの企業面接!?だめだ、会話が一方通行だから内容が質問ばかりになる。誰か助けてくれー!)
ユーリが内心嘆いて考え込んでると、何を思ったのかローから話しかけてくれた。
「……おまえはないのか?」
「えっ?」
「…趣味だ」
「……うーん、なんだろう」
「あぁ、怪我をすることが趣味か」
「はぁ!?違う違う!人を変人みたいに言わないでください!」
「だったら、もう二度と無茶はするな」
「……そうですね。私もいい加減そう思ってました」
ユーリが素直に行動を改めてくれることを、ローは少し意外に思った。
しかしユーリの表情にふと影が差したような気がしたので、気になったローはユーリを手招きして呼んだ。