第1章 前編 時の彼女と死の外科医
「……そんなところで何をしている」
ふとユーリが考え事をしていると、ローがこちらに向かって歩いてきた。
ローはユーリが出ていった後、すぐに目を覚ました。
今後はユーリの様子を見守るというか見張るというか、そんな謎の意気込みをしていた為、気配ですぐ起きてしまったのだ。
そしていつかのように座ってぼーっとしている姿を見つけると、このまま消えるんじゃないのかと不安になった。
「わぁ、こんな幻想的なシチュエーションで出会えるなんてなんていう恋愛ゲームですか」
「……はぁ、偶におまえの話すことが理解できない」
「げっ!また心の声が!」
あたふたするユーリにローはため息を吐くと、目の前に立ち静かにユーリを見下ろした。
「すみません、もしかして起こしてしまいましたか?」
「……いや、もともと眠りは浅かったからな」
ローはユーリの隣に腰を下ろすと、再び何をしていたのかと問いただした。
こんな夜中で出歩いて茫然としてるなんて、絶対碌なことを考えてないと思ったのだ。
「特に何もないですよ。ただ、これからどうしようか考えていただけです」
ユーリの答えにローは軽く目を見張った。
ローはユーリも今後はついてくるものだと思っていたのだ。
ユーリは聞いていたか分からないが、ルフィは既に仲間として見ているみたいで、彼女も出向するメンバーに入っていた。
ドフラミンゴの一件でユーリにはだいぶ助けられていたことに、後になって色々分かった。
ロー自身も助けられたとルフィに話せば、もう仲間にする気満々なのだろう。
何気にユーリの手配書も額縁に入れられて、麦わら一味と一緒に飾られていた。