《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第23章 カラ松END〜洋館の主人とわたし〜(※)
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0時を知らせる時計塔の鐘が鳴り響いた。
私はうつ伏せになって、枕に顔を埋めた。
心臓の音がやたら大きく鳴る。
本当にカラ松さんは来るんだろうか?
真っ暗な部屋の中でベッドに潜り、私は外の音に耳を澄ませていた。
特に何も聞こえない。
しばらく身を固くして、じっとしていたが、やがて緊張も緩み、私は寝返りを打った。
やっぱり来るわけないか。
こんな時間なら、カラ松さんだって寝てしまったかもしれないし。
だんだんとまぶたが重くなってくる。
鮑のスープ、前菜が確かキャベツの……何か。
ぼんやりとした頭で、なぜか私は今日の夕食のメニューを反芻していた。
メインがフィレ肉……あと一品何かあったな。
それから、デザートは……
リンゴの……
リンゴが……
ドアが開く音がした。
うつらうつらしていた私は、ハッと目を開ける。
足音が部屋の中に入り、ドアを閉めた。
息を殺す。
そっと近づいてくる足音。
心臓の音がうるさい。
……私って、2個も心臓持っていたっけ?
そんな下らないことを真面目に考えるほど、鼓動が高鳴る。
足音はゆっくりとベッドの横に来た。
「ゆりちゃん……寝たか……?」
カラ松さんの低く柔らかい声が聞こえた。