第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
一人残された部屋
サヨナラに納得したはずなのに
涙が溢れて止まらない
涙は私を後悔の波に引き込み
過去へ連れて行く
選択肢を間違い続けた
あの時間へ。
国見との事を言えないまま
帰してしまった背中
後悔しつつもホッとしてる
駄目だと思いつつ
次の約束に浮かれてしまってた。
『国見にチャント言わないと
私は影山くんしか
好きじゃないって
国見との事で
喧嘩になっても
例え…振られたとしても
国見を好きにならない…って』
口に出して頭を整理して
国見に電話を掛ける
〈なに?〉
『私、布施
話がある…の』
低い声に怯まない様に
心に発破をかけて
声を張る
〈だから、なに?
諦めろとか
そういう類なら
無駄だと思うけど?〉
冷静な声に先読みされた心
『無駄でも
私は…影山くんしか
好きじゃないから!』
〈話したのか?俺との事〉
突かれた痛い部分
『…国見に関係ない
私と影山くんの問題だから』