第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
サクラの声に応えられないまま
黙って俯いてると
「徹…?
えっと…ウチ、来る?」
ソッと近くなる温もり
話したいよ、本当は
なんでだよ、って
思い切り愚痴って
もうやーめた!なんて
吹っ切ってしまいたい
でもそんな事
「うん、そうだね…って
それは止めとく。
サクラには
日曜甘えちゃうから
それ以上は頼れないよ」
できる訳ないよ。
信じたくないんだ。
姫凪があんな事言うなんて
何かの間違いだって思いたいんだ
いや、もし、間違いじゃなくたって
俺は姫凪しか好きになれない
吹っ切るなんて
無理だから
「…日曜ホントに行くの?
もう良いんじゃない?」
「それはダメ。
譲れないんだ…大切な事だから」
初めての誕生日は
まだ終わったわけじゃないから。
「…徹がそこまで言うなら
付き合うけど…」
「宜しく
サクラ、送るから帰ろう
もう遅いよ」