第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
「せやけど…」
「お願い。
先に出て?」
「おん…ほな、行くわ」
"またな"とは言わず立ち上がった俺に
「チャント捕まえられるとエエな
頑張り、や。」
消えそうな声がぶつかる
「任せとけ。
お前泣かせてまで
迎えに行くんや
意地でも捕まえたるわ」
振り返らずに手を振って走り出した
目的地は
「き、来てもうた…」
北さんの家
デート行ってるかも知らんけど
それならそれで家の前で待機して
帰って来た所で北さんに
宣戦布告や!
こ、怖ないぞ!別に!
一緒に帰って来たら、とか
もし、家に二人切りやったら、とか
そんな事考えて
チョット足が震えてるだけや!
北さんの正論パンチが怖くて
震えてるわけちゃうからな!