第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
「北さんが女にウツツ抜かすわけないやん
てゆっか北さんに普通に絡みにいける
女が居るとも思わんわ」
俺の不安を一蹴する治に
姫凪の事を話そうと思ったけど
「…せやな。
普通は…そやろな」
グッと飲み込んだ
サクラを大切にしてるんは伝わるけど
姫凪をまだどこかで思ってるのも
伝わるから
「…なんか変やぞ、侑」
「なんもないわ。
お前はサクラの事だけ
考えとき」
「言われんでもそうしてるやろ」
言われへん
言うたらアカン
治がまた姫凪を考えたら
サクラも悲しむ…
相談したかった事は
結局飲み込まれて
腹の中にドスンと重く残ってる