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私を愛したモノなど

第3章 2 暖かな黒の中で




そうして食事を終え、他の執事の方と一緒にハイデスさんが仕事へ向かうのを見送る。
その時に、ハイデスさんの仕事着である、黒騎士団の制服姿を初めて見てそのカッコ良さにまともに見送れなかったのはちょっと申し訳なかったというか、仕方なかったというか。
その時に体調が悪いのかと逆に心配されてしまったのもまた申し訳ない。

せっかくの、この家の一員になって初めてのお見送りだったのに。

まぁ、そんなことはさておき今日は執事のスチュワートさんにこの御屋敷の間取りから始まり、この先必要であろうことを色々と教えてもらって過ごした。

因みにスチュワートさんはジェイド・スチュワートと言うらしい。私がスチュワートと呼ぶのを噛むものだから、ジェイドで構いませんよと言ってくれたので、お言葉に甘えてこれからジェイドさんと呼ぶことにします。

そんなジェイドさんはスラッとした銀縁のフレーム眼鏡がとても似合う知的なタイプのこれぞ執事!といった雰囲気。秘書とかも似合いそうなインテリど真ん中な感じです。
髪は一見深いブルーグリーンなんだけど朝日や強い光に当たるとエメラルドグリーンに光って見える。瞳も同じ色でとっても綺麗。宝石みたいだなぁって思ってた。
見た目30過ぎくらいに見えるけど実際は110らしい。
まさかのハイデスさんより年下でした。
そう、ハイデスさんは齢126ですよ、忘れてはいけませんこの事実を。

それでも使用人にしておくには勿体無い程ジェイドさんも力を持っているらしく、流石クロヴィス家のバトラーである。

クロヴィス家で使用人含め一番長生きなのはハイデスさんなんだとか……でもそれは家主が一番魔力が強いことが多く、必然的に寿命も長い為に貴族社会では当たり前らしい。

貴族かぁ……、何だか小難しそうだなぁ。
なんて思わず他人事のように呟いてしまった私にスチュワートさんが笑った。

「何を仰います、アンリ御嬢様。わがクロヴィス家は代々立派な上級貴族で御座いますよ。」

そうでしたね。
私、養子になったんでした。

わかったつもりでいても何だかまだしっくり来ない。
早く自覚しないと、かなぁ……。
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