第3章 2 暖かな黒の中で
私の息が整うのを待つこともなく、触手がまた私の肌をなぞる。
気持ち悪い、気持ち悪い筈なのに、ぞわぞわとしたなにかが走る。
先程とは、明らかに違う。
「、いやぁ…っ、」
弱々しい声しか出せない私の口の中にまた触手がねじ込まれて、今度はすぐに先程の液体を流し込まれる。
一度ではない、何度もそれは続いた。
そして恐ろしいことに、それを飲まされれば飲まされるほどに、身体が熱く熱を持つ。胸の突起を掠める触手に身体が大きくのけぞる程に。
「ッんぅう!、ぅ…ン゛ンっ!」
口の中を何度も往復する触手にすら、快楽に近い何かを感じそうになる身体に、恐怖を覚える。
悪戯に胸の突起を掠めていた触手は本格的にそこを弄り始める。
擽るように、なぶるように、何度も何度も責められるそこからはいつからか白い液体が滴っていた。
それが地面に溢れる前に、別の触手がぬぐい取る。
ぼんやりとした視界の隅に、動かなくなったジェイドさんが写った。
私、なにしてるんだろう。
こんな、こんなにも身体を張って守ってくれた人のすぐそばで、あさましい姿を晒している。
助けて欲しい、なんて思わなかった。思うことが出来なかった。
ぐちゅぐちゅと脳内に響く音を聞きながら、全部夢であって欲しい、なんて無責任なことを思った。
そうして現実から逃れようとする私の意識を、この恐ろしい天使は許さなかった。
最初に触れてから、何故か全く触れていなかったそこへ触手が伸びた。
暴れる脚を押さえ付け、無理矢理開かれたそこを直接風がひんやりと撫で、今はそれすらに震えた。
内腿をたどりゆっくりと、確かめるように触れられたそこは先程は全く無かった秘めた密が滴っていた。
イヤだ、こんなのに触れられるなんて。
それどころか、まるで早く受け入れたいとでもいうかのように、濡れたそこが私の意思に反して化け物を誘っている。
ヒクヒクと痙攣して、その小さな突起に、密が溢れる割れ目の中に、早く触れてと身体が叫ぶ。
ジンジンと体のずっと奥がうずいて仕方がない。
嫌だ、嫌だ嫌だ!
いつしか口から抜かれた触手が、誘われるようにしてゆっくりとその割れ目に近付いた。