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私を愛したモノなど

第3章 2 暖かな黒の中で


「いやぁ、ハデスが女の子を養子に向かえたなんて言うものだから、流石の俺もビックリしちゃってね。一体どんな子なんだろうと気になってたんだよ。こいつ、何度会わせて欲しいと頼んでも頑なに拒否するもんだから余計気になっちゃってさ。」

だから、会えて嬉しい。

そう言う彼はキラキラしたオーラ?を振り撒いて、周りのご婦人までがその存在にうっとりとため息を付いていた。

これは俗に言う、たらしという奴では……?

そんな失礼なことを思い浮かべてしまった私だが、不思議と彼からは嫌味はない。

「こちらこそ、すぐに挨拶せず申し訳ありませんでした……仲の良い雰囲気でしたので、お邪魔かなと思ってしまって…。」

「邪魔??まさか!アンリちゃん、君とはずっと会ってみたいと思ってたんだから。でも、確かにハデスが他の男を寄せ付けたくない気持ちが良く分かる……こんなにも可愛い子、そこらの男に汚されちゃ敵わないもんなぁ。ハデスの立場だったら俺だって絶対そうしたよ。」

お、おお……これは、ハイデスさんもそうだと思っていたけど、この国の男の人は皆こんな感じなのか??いや、ハイデスさんよりも何と言うか……グイグイ来る感じが凄まじい。

「エルメス、アンリが引いてるぞ。彼女は本当に慣れていないんだ。今は特に、彼女にとって少しでも害になるものはなるべく排除したい。だから例えお前であっても、あまりおふざけが過ぎると俺が黙ってないからな。」

「……ほー、なるほど、あの孤高のハイデス様がそこまで言うのなら、マジなんだな。」

だからそう言っているだろう。

目の前で行われるやり取りに、自分が今どんな顔してるのか分からなくて思わず俯いてしまう。

なんか、凄く恥ずかしい気がするんだけど…いや、でもハイデスさんの言葉は素直に嬉しくて、でも……私でない誰かにこう伝えているのを直接聞くと、余計馴れてない私は恥ずかしさと嬉しさと、色んな気持ちで感情のキャパシティが越えてしまう。

そうかそうか、と何故か嬉しそうなエルメスさんと、何度言わせるんだと呆れた様子のハイデスさん。俯いて二人の顔が見れない私とで余計何とも言えない空気……ジェイドさんをチラッと盗み見たら暖かい目でこの状況を見守っている。
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