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私を愛したモノなど

第3章 2 暖かな黒の中で



混乱する意識の中でも体はただ、甘い刺激だけを求めていく。

そんな私に気が付いてか、水に濡れたドレスの裾を辿って内腿からその中心に震える手が触れた。
そっと優しく触れる指先にすら敏感に反応してしまう。

角張った指は何度も何度も私の酷く濡れたソコを撫で、気が付けば下着を取り払われた。
そして冷えた空気にされされた小さな突起に流れる愛液を塗り付けられた。

「、ぁ、あぁっ……!!」

あられもない声を出す私の視界、霧がかったような意識の中で、どこかで覚えのある金の髪が揺れる。

でも、今の私を支える腕はあまりにも逞しくて、そしてあまりにも優しすぎた。

まるで傷付け無いようにと、気遣うようにゆっくりとクリトリスを撫でるその動きに気持ち良さともどかしさが私を襲う。
意図的に煽るのではない、本当に、ただ優しく触れられているだけ。

そんな愛撫に、私が見ている筈の金色が歪む。

「アンリ、アンリ……」

私を呼ぶ、声が分からない。

貴方は、誰?

そう思い、霧がかった意識が晴れそうになると、絶えず甘い声を漏らしていた口を塞がれるのだ。
熱い舌が私の唇を抉じ開け、そして中をまさぐられると、ゾクゾクとした、それでいて温かな何かに包まれるような甘美な味。

キスの味とはこんなにも、甘かっただろうか。

あまりにリアルな夢の中で、その目の前の彼だけが分からない。

金の髪を揺らして、私をよがらせる彼は何故か歪んでいて、これは夢なのだから、なんて言われても、今の私にはこの彼が受け入れられなくて。

いつの間にか蜜を溢す私のソコに這わされた舌は何度も何度も舐めて啜ってとめどなく溢れる蜜を楽しみながら、こぼれ落ちる愛液さえ勿体ないとでもいうように舐め取った。

小さな膨れた私のクリトリスを熱い舌がぴちゃぴちゃと音を立てて刺激する。
ゆっくりと一定のリズムで与えられる快感に脚が震えた。

一度も達していないのに、心地いいのはこれが夢だからなのだろうか。
こんなに甘く優しい愛撫を、彼は私にしただろうか。
いじらしい程に優しく触れる。あと少しの刺激でイけそうなのに、あまりに優しい舌使いがそれをさせてくれなかった。


私の知らない記憶が私に問い掛ける。


ぐらぐらと揺れる視界に、いつまでも彼の顔は映らなかった。
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