第20章 夏の思い出~浴衣姿の二人の秘め事~※R18
「髪飾りはここにつけると・・・、ほらまた雰囲気変わりますでしょ?紅も少し濃い紅いを付けて・・・、簪はここに差しておくと帯が映えますよ。」
はい出来上がりと言って仕上がった自分を見ると、今までの雰囲気とは違う、大人ぽく妖艶さも見える程に変わっていた。
「ありがとうございます!」
そこにちょうど支度が終わった信長が襖越しに声を掛けてきた。
「どうぞ・・・」と歌恋が言うと、信長が浴衣に着替えた姿で入ってきた。
「っ・・・」
「似合わない・・・ですか?」
言葉が出ない信長に少し不安になるが、信長の頬は薄ら赤らんでいた。
「行くぞ。」
(このまま見ていたら俺の気がもたん・・・)
「あっ、待ってください!」
ぶっきらぼうな声でただ一言発した信長だったが、妻の浴衣姿に見とれていたのは歌恋以外の皆が分かる程だった。
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「待ってください!どこ行くんですか?」
「これから祭りに行く。」
「お祭りに?」
「そうだ。去年は舞桜が産まれたばかりだから来れなかっただろう。」
「そうですね・・・。わざわざお祭りに行くために浴衣を?」
「しかも、少し直されてるし・・・」
信長は多くを語らなかったが、秀吉の妻の葉月や佐助も色々と協力してくれたと話した。
「そうなんですね・・・。ふふ、ありがとうございます。」
「あぁ。今日は一日お前は俺のものだ。」
「はいっ。私はいつだって信長様のですよ。」
「でも、信長様が舞桜にヤキモチやくなんて・・・なんだか可愛いです」
「歌恋・・・。」
「今日は信長様と二人きりになれて私もうれしいです・・・」
「今宵は覚悟しろよ・・・。目一杯可愛がってやる・・・」
「はい・・・」
二人は寄り添いながらそっと手を繋ぎ、お祭りが行われている方へと歩いていった。