第20章 夏の思い出~浴衣姿の二人の秘め事~※R18
その後、城下に戻る手前の宿屋に馬を止め、昼餉を食べる事にした。
「ここの煮物美味しかったですね!お茶も美味しい!」
歌恋は一つ一つの料理を味わい、幸せそうに食べていた。
昼餉を食べ終わった頃・・・
宿屋の主人が信長に声を掛けてきた。
「信長様・・・、お部屋に例のものを御用意してあります。」
「分かった。」
二人の会話にキョトンとしていた歌恋に信長が話掛けた。
「歌恋、食べ終わったなら部屋に行ってこい。着替えを用意してある。」
「着替えですか?」
「そうだ。」
「俺も着替える。着替え終わったら俺を呼ぶが良い。」
そう言って信長はその場を立ち去りどこかへ行ってしまった。
「奥方様・・・、こちらにございます。」
そう宿屋の人に呼ばれ二階の部屋へと通された。
その部屋の襖を開けると・・・・・・・・・・・・
そこには朝顔の絵が入った薄い朱色の生地の浴衣が置かれていた。
「この浴衣・・・」
そう、この浴衣は以前歌恋が仕立てた物。
舞桜が産まれる前に一度だけ信長とお祭りに行った時に着た浴衣。
しばらく着ることは無いだろうとしまい込んでいた。
「どうしてこの浴衣が・・・・・・・・・」
「さっ、早くこの浴衣に着替えてくださいませ。信長様がお待ちですよ?」
「えっ・・・あっ、はい。」
そう宿屋の女中達に着物を脱がされあっという間に浴衣へと着替えさせられた。
「あれ?ちゃんと今の身体に合うように直されてる!」
帯も少し刺繍が加えられ、舞桜の授乳中の為以前の着物が少し窮屈になっていたのが、窮屈さも無くなり、丈も少しだしてあるなど手を加えられていた。
「さっ、これで着替えは終わりましたよ。折角なので、髪も結って化粧もして行きましょう。」
母親と同じくらいの歳の宿屋の女将が仕上げを施してくれた。
「髪飾りはここにつけると・・・、ほらまた雰囲気変わりますでしょ?紅も少し濃い紅いを付けて・・・、簪はここに差しておくと帯が映えますよ。」