第34章 10年越しの告白
「残念だったね、松本くん…」
「えっと、これは一体…」
「あのね、翔さんはそういった告白を一切受け付けないの…学生の本分は学習することだと思ってるからそういう浮かれた奴らは相手にされないんだよ」
「え、だって今日の挨拶で勉強に運動に恋に頑張りましょう、って…」
「そんなの翔さんのリップサービスに決まってんじゃん。
お偉いさんたちの長い話しに飽き飽きしてるだろうからちょっと刺激をあげただけでしょ」
「現に眠たそうにしてた奴らがいたしな?
お前もそのひとりじゃねぇの?松本」
バレてる?まさかね…あんな大勢の中で初対面の人間の顔を覚えていられるはずないよな。
「ま、いずれにしてもそういうことだから、お前と付き合うことはないよ」
「可能性はゼロですか?」
「ゼロだね」
即答されてしまった…でも、すんなり諦められるか。
「でも、櫻井さんだっていつかは恋するんでしょ?」
「さぁなぁ…そんなの考えた事もない…今はそんな事に時間を割く気もないし」
「だったら櫻井さんを想い続けるのは良いですか?」
「おっ?この切り返しは初だ。これだけハッキリ断られてんのに精神力半端ないね」
お友だちがニヤニヤしてる。
「お前さぁ、人の迷惑とか考えないの?俺、お前の相手するほど暇じゃないんだけど」
「相手にしてくれなくて構いません、俺が勝手に想ってるだけなんで櫻井さんは何もしなくて良いです」
「当たり前だ…なんでお前の為に俺が何かしなきゃいけないんだよ」
「だったら良いですよね?これからも櫻井さんのこと好きでいても」
「勝手にしろ…」
「ありがとうございます」
「許可がおりて良かったね、松本くん。
俺は副会長をやってる2年の二宮だよ、よろしくな」
「よろしくお願いします、二宮さん」