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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




…綾ちゃんの家に向かいながら
いろいろ、いろいろ、考える。

そういえば、
あれから母さんとは一言も喋ってない。

母さんは、怒ってるのだろうか?

もしかして、
俺が学校いってる間に
綾ちゃんに電話して
文句言ったりしてないだろうか?

もしかしたら、
今日の昼間とか、直接家に押し掛けて、
ケンカうったりしてないだろうか?

そうだとしたら、もし俺が行っても
綾ちゃん、会ってくれないかも…

とたんに、心が暗くなる。

でも…

俺、家を、出てきたんだ。

母さんにあんだけ言われて、
このまま引っ込むわけにはいかない。

とにかく、綾ちゃんに会わないと。
ちゃんと話をするまでは、帰らない。
俺の気持ちを伝えるまでは、帰らない。

自分に言い聞かせながら、
綾ちゃんが帰ってくる時間まで
近くのファミレスで時間をつぶした。

次々やってくるカップルや家族連れが
やけに、目につく。

こんなの、
昨日までは、
すごくありきたりの風景だと思っていたのに。

お互いに想いが通じて、
堂々と一緒にいられて、
家族になって、
毎日を重ねていくことを、

簡単に出来る人が、

世の中にはこんなにいるのに。

俺も、
母さんも、
綾ちゃんも、
それが出来なくて、

みんな、自分と戦ってる。

…あ、母さんは、
俺が家出したことに、
いつ、気付くだろう?

俺が綾ちゃんと一緒になったら、
母さんは、
結婚もしてもらえなかったし、
息子も親友も失うことになるのか。
…ちょっと、申し訳ない気もするな。

ま、強い人だし、
あの人は、周りにいっぱい
助けてくれる人もいるから
俺がいなくたって、大丈夫だろ。

綾ちゃんは、そうじゃないから。
綾ちゃんは、俺が守らないと。

そんなことを考えながら、
時間をつぶして、ファミレスを出る。

会計をしてくれたアルバイトの店員が、
多分、大学生くらいで。

…綾ちゃんと暮らすことになったら、
俺もああやって、バイトとかしよう。
そんなことを思いながら、

綾ちゃんのアパートに向かった。

…うまくいくことだけを、考えた。
だって、
うまくいかないことを考えたら、
怖くて、先に、進めないじゃん。



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