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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




学校を出て、
待ち合わせの場所へ急ぐ。
駅ビルの中の雑貨店。

『ごめん、待たせた!』

『全然、平気!』

こっちを向いた彼女。
あれ?

『…ちょっと、化粧した?』

彼女は、照れたように言った。

『さっき、待ってる間に、
化粧品コーナーでお試ししてもらった。
おかしいかな?』

化粧といっても
もともと白い肌に少し粉がまとわりつき、
もともと血色のいい頬や瞼や唇に
うっすら色が加わった程度。

『いや、雰囲気かわるなぁ、と思って。』

『…センパイのまわり、
大人の女の人が多いって及川先輩が言ってたから。
綾さんもそうだもんね。
だから私も、
ちょっとでも綾さんみたいに
大人っぽいほうがいいかな、と思って。』

みんな、ないものねだりだ。

綾ちゃんは、
彼女の若さが眩しすぎる、と
言っていたのに、

彼女は、綾ちゃんみたいに
大人っぽくなりたいらしい。

『及川の言うことなんか、信じるな(笑)
それに、別に大人っぽくなくても
いつものままで十分。
それより、飯、行こう。何、食いたい?
弁当のお礼にごちそうするから、
俺の財布で払えるもん、
リクエストしてくれたらありがたい。』

まぁ、心配しなくても
制服で入れるところなら、
たいして高いとこなんてない。

てっきりファミレス的な場所を
想像していたら、
彼女のリクエストは予想に反し、
駅ビルの中のラーメン屋だった。

『…なんでラーメン?』

『だってほら、ホントだったら
帰り道に及川先輩たちとラーメン屋に
寄ったりするはずなのに、私と帰るから
行けないことが多いでしょ?』

『そんなん、どーでもいいって(笑)
パスタとか、もちょっとデートっぽいとこ
入ろうか?』

『ううん、ここでいい。ここがいい。』

なぜか頑固にラーメンにこだわる彼女。
俺としては、堅苦しい店よりは
ありがたいといえば、ありがたいけど。

店に入り、
彼女は醤油ラーメンを、
俺は、味噌ラーメンに炒飯、餃子を一皿。

食べてる間も、彼女は割と口数少なく、
チラチラ、時計を気にしている。
もしかして、門限?

そう思ったから、俺も少し急いで食べ、
店を出た。

『おいしかった!ご馳走さま!』

『時間、気にしてる?門限、何時?』

『10時。』

…まだ、8時前だけど?


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