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~愛ではなく、恋~【ハイキュー‼】

第6章 ~恋と恋の、あいだ~(松川 一静)




今まで経験してきたキスの
全部をあわせた時間よりもっと
長く、濃厚な絡み合いは、

息が止まりそうなくらい
我を忘れたひとときで、

はぁっ…

苦しくて、
どちらからともなく
唇が離れた。

キスだけを
こんなにたっぷりと。

もう、
あちこち火照り、疼いてる。
…心も、体も。

綾ちゃんと、目が合う。

瞳がうるみ、
頬は赤みがさし、
唇はしっとりと濡れ、

素顔なのに、艶っぽくて。

きっと、
見えないところ
…あんなところやこんなところ…も
スゴク、熟してるはず。

きっと、
聞いたことない声
…あんな声やこんな声…で
スゴク、乱れるはず。

頭に血がのぼる。
右手が動いたのに、
自分でも気づかないほど。

ガシッ。
部屋着のゆるくて薄いワンピースの
胸元のふくらみを掴んだ俺の右手を

綾ちゃんの左手が、瞬時に払った。

『ダメ。ここから先に踏み込んだら、
もう、引き返せなくなる。』

『今さら、なんで?共犯だって言っただろ。』

『…この先は、浮気よ?
静を裏切るだけじゃなくて、
彼女も裏切ることになる。』

『もう、キスしたじゃん。』

『キスは、勢い。』

『…わかんねー。一緒だろ。』

『違う。
キスは、衝突事故みたいなものだけど、
ここから先は、お互いの意思だもん。』

『…じゃ、この先も事故にすればいい。
綾ちゃんは抵抗して嫌がれよ。
俺が勝手に、無理矢理、
犯したことにしていいから。』

もう一度、胸の膨らみを掴む。
強引に。
…わざとじゃない。
ホントに気持ちが暴れて、
優しくなんて、出来ないんだ。

『いっちゃん、』

『うるさい。』

『…ごめんね。』

『なんでだよ。
犯される方が謝んの、おかしーだろ。』

『ううん、キスした私が悪い。
いっちゃん、静の息子で、あの子の彼氏なのに。』

それを言われたら…

『そんなん、最初からわかってんじゃん。
今さら謝るくらいなら、
最初から、キスなんかすんなよ。』

そっと、俺の手を退けながら。

『うん、ホントにそうだよね。
大人なのにね。全部、言い訳だよね。
私がだらしないのがいけないんだ。
ごめん、ほんと、ごめん。
迷惑なもらい事故だったと思ってね。
…お風呂、入ってくる。おやすみ。』

一方的に謝って、
バスルームに消えていく後ろ姿。

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