第144章 あなたにもう一度後日談(3)あとがき1
浴室___
私達は汗とケーキでベタベタになった身体を洗い、お湯に身体をつける。
「……何でそんなに離れてんの?」
不機嫌そうに顔をしかめる家康を無視して、別に!とだけ言って私はお湯に顔半分を浸け、ぶくぶくと沈む。
「……もしかして拗ねてるとか?キスしたこと?」
「す、拗ねたりしてないよ!」
と言いながらも私は更に家康と距離を置き、背中を向けた。お互いの夢の出来事を話している内に、家康が夢の中に居た高校生の私をバイト帰りに家まで送り届けていた事や、クリスマスデートをした事を知った私。
(やきもち妬くつもりはないけど……)
さっきから未来の言葉が家康の口からぽんぽん出てくるから、凄く違和感があって落ち着かないというか……何というか……。
「っとに、拗ねたいのはこっちだし。何回、俺のハジメテ奪うわけ?」
「だから奪ってないってば///寸前で意識が戻ったの!」
「………ってか、それ本当に俺だった?」
「え……?過去とそっくりな夢の中だったけど?……でも実在してるようで実在してないなら……家康じゃないのかな?」
考えれば難しくなるような事を言われ、私はうーん……。とこめかみに指を当てる。
どうしてそんな事を聞くのか尋ねると、家康は少し困った顔をして……苦笑い。
「……ちょっと気になっただけ。それよりひまり、神の顔はっきり見た事ある?」
「神様の顔?……いつも髪で顔隠れてたからはっきりと見た事はないかな?」
金色の長髪に金色の瞳。
それぐらいしか印象にない。
「神様にあまり会うことがなかったし……家康は見たの?」
「……まぁ、チラッとね。かなり天邪鬼な顔してた気がする」
「ふふっ。何それ?」
「………やっと、笑った」
思わず振り返った私。
チャポン……
水音が跳ねる音と同時に家康はすぐ近くまで来ていて、私の頭の上に顎を置くようにして抱き締めた。