第137章 あなたにもう一度後日談(2)中編
(その事にも驚いたけど……それにしても……)
ほんと、似てる。
顔だけじゃなくて絵のタッチや喋り方、雰囲気まで。
「……あの、先ほどは変なこと言ってすいませんでした」
私は改めて頭を下げ、先ほどの不躾な発言に断りを入れる。
「気にしなくていい。まぁ、いきなりお父さんと呼ばれた時は、驚いて腰を抜かすかと思ったが……」
職人さんは苦味を潰したように、微笑む。
あんまりにも亡くなった父に似ていて、つい初対面にも関わらず……叫び声をあげてしまった私。
ーーお父さん!?
思い出すだけでも、かなり恥ずかしい。正直、このまま行方知れずになりたいぐらいの勘違いをしてしまった。それなのに職人さんは馬鹿にしたりせずに、慌てて謝る私にただ首を横に振って大人の対応をして下さり、父親に風貌が似ていた事を話せば逆に喜んでくれて……そこから話が発展。
「徳川さんも来てくれるのかい?」
「はい。昨日、約束したからと早速、家族四人でお邪魔してみようかって話になって」
そろそろ来ても、良さそうだけど?家康なら効率悪く探し回らず、すぐに向かうかと思ったんだけどな……。
(何かあったのかな?)
私は職人さんと他愛のない話をしながら、家康の到着を待つ事にした。