第135章 あなたにもう一度後日談(1)
ーー今度はお前が奇跡を起こしてみろ。
俺はそっと花に触れ、もし摘んだら二度とひまりはナニモノにも生まれ変われないかもしれない。そんな恐怖に汗が滲み出て……身体に尋常じゃない震えを感じた時。
ーー……な、んどだって家康に…っ会いに来るからっ……信じてる…っからっ!!
頭にその声が響いた。
ーー………来世からは来るし、次は天女とか言うし、今度は花になるし。
絶対許してあげない。
こんな困ったお姫様もう知らない。
二度と愛してなんかあげない。
ーー……っ、どうしてくれんの?こんな天邪鬼な俺なんか……ひまり、っ…しか受け止められな…いから。
いつから好きとかそんなんじゃなくて。天邪鬼な俺を見てくれた時から……もうひまりしか、見えなくなってた。
だから、側に居てよ。
花弁に口づけを落とし、ひまりに触れるように俺は優しく花を摘んだ。
ーー……この事は、お前の生が尽きるまで胸に留めておけ。それがお前の背負う罪だ。
俺の腕の中で咲くひまりを見て、神はそう告げた。