第134章 あなたにもう一度〜エンディング〜
「……そしてこの者が真実を宿し、真実の愛を証明し、真実の花であるお前を咲かせた」
「………真実を宿し?愛?証明?」
なんの話か解らないと言うように、
家康は眉間に皺を寄せる。
「……本来、天女に名を贈る行為は交わる神の役目。しかしこの者が先に交わり名を贈った事で、心に宿してしまった」
しかも「ひまり」という名の花の生を宿し、天女として産まれたお前にな。そう神は言葉を続ける。
『「えっ!?」』
私達は同時に声を上げ、顔を見合わせた。
「天界では、花の生まれ変わりを持つ天女を姫にするという掟がある」
「成る程……だからひまりさんは真実の花なんですね?」
三成君は納得したように頷く。
「ま、まて!俺は全然意味解んねぇし!!」
「確かに幸村には、難しいかもしれない」
(私もよく解らないんだけど……)
チラッと横目で家康を盗み見る。
真剣な表情を浮かべ、顎に手を置き静かに耳を傾けている姿は、少なくとも私よりは理解しているみたい。
「後は自身で考えろ。天女ではないお前に、もう用はない」
「ま、待って下さい!!なら、何であのような罪を……」
「お前も理解していたではないか。もう一度機会を貰えたと。あの時の自分では、無理だった、とな」
神の冷静な声。それでも言葉だけは噛みしめているように聞こえて……私は一つ一つ言葉を取りこぼさないように、真剣に耳をか向けた。
「辛い思い、悲しい思い、苦しみ、不安……神はそれを与え、その先にあるものを導き出し……それをどう思うかは自由だと、伝えたはずだ」
神はそう最後に言い残し、姿を消した。
私達が導き出したモノ。
どんなに辛くても、苦しくても。
すれ違って不安になっても、悲しくて涙を流しても。何度離れ離れになっても……もう一度恋をする。
その想いだけは決して
変わらない
まるで
組紐のように、
最後は一つに
繋がる……
「愛」だったのかもしれない。