第125章 あなたにもう一度第三幕(12)後編※R18
「もう止まんないから」
身体が押し倒されるのと同時に、ゾクッとするような家康の声が届く。
(まだ途中なのに……)
いつもいっぱい愛してくれるから、私もいっぱい触れたかった。
(家康の全部が欲しかったのに……)
そう、いつもなら恥ずかしくて言えない事が、言えそうな時に限って……決して口に出来ない。
「ひまり……」
熱が含んだ声で呼ばれ、私は返事の代わりにぎゅっ、と腕を回し受け止める準備をする。数秒後、下腹部に感じた圧迫感。
一気に快楽が押し寄せる。
家康に抱かれながら壊れたら、どんなに幸せだろう。今だけ、時間が止まって。
永遠にこの腕の中に戻れなくても
我慢するから……。
今夜だけ……
一つになれる今の時間を……誰か止めて。
「……あ、……っ……」
「……ちゃんと掴まってないと、壊れるよ」
思わず手を離してしまった手。その私の手を家康はそっと掴み口づけをする。何度も何度もガクガクと揺れる身体。もう意識が今にも途切れてしまうぐらい激しいのに、どこか優しい。
髪に触れる仕草。
肌を伝う指先。
不思議だね。
見えなくても、声を聴いたらすぐに解るから。
(優しい家康も、意地悪な家康も……)
全部大好きだよ。