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イケメン戦国〜天邪鬼な君へ〜

第121章 あなたにもう一度第三幕(9)




暗闇の中、俺は離れに向かって足を運んでいた。


竹千代の話を聞いてまさかと思い、半信半疑でひまりに……物音立てず、気配も消し……近づいた。




ーー…………目覚めた時からです。




その事実に狂いそうになり、咄嗟に唇を塞ぎ……壊れそうになる感情を押さえつけた。





襖を壊す勢いで開け、中に入る。


一瞬で、さっき押さえつけていた感情が戻り……






「……っ、……く、そっっ!!!」








《ガッ…シャンッ!!!!》






手当たり次第の物を掴み、


投げ付け……


倒し……


狂った心。



ガラスの破片が飛び散る。

部屋の中が
自分の中が


ぐしゃぐしゃに

元には戻せない程……

行き先がないまま……

ただ壊れていく。



罪だと……



そんなもの






「……ふ、ざけ るなっ!!!!!!」






《ドンッ!!!!》







ここでひまりを抱き、初めて味わった絶頂の幸せ……それが今は、絶望の淵に落とされる。



例え俺が見えなくても、子供達が見えなくても、何もかもが見えなくなっても気持ちは変わらない。


ひまりを、愛する気持ちは変わらない。


どんなひまりでも側に居てくれたら俺はそれで良い。


ただ、もし記憶が戻れば……
ひまりには、その事実は……

受け止めるのが、
辛いものでしかなくなる。



(もう、記憶なんて戻らなくて良い)



俺を愛してくれなくて良い。

笑ってくれなくても。
人形みたいに感情がなくても。

元のひまりに
一生戻らなくても、もう良い。



まだ、他にも罪があるなら……



今度こそ俺が償う。

本当に神が居るなら、

罪をひまりに

これ以上

与えたら……


俺は迷わず



「神」に刀を向ける。




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