第109章 あなたにもう一度第二幕(8)※R18
「……やっぱり教育なんて必要ないじゃないですか!!」
剥ぎ取られた夜着で体を隠し、キッと睨みつけ反論する。流れで教育係という立場になったとは言っても、あっという間に快楽に連れていかれた事。それが何よりも恥ずかしい。
「……俺に言わないでくれる?こっちだってあんたに合わせて、色々我慢し……っ!」
何かを言いかけて家康は言葉を飲み込み、口を塞ぐ。そして何故か私の方が睨まれてしまい……負けじと声を張り上げる。
「……なら、どうして他の方とはしなかったんですか!!」
「いきなり裸になって言い寄る女は、うんざりだし。家柄しか見てない女も無理だし、俺の態度に怯える女もいちいち面倒」
家康は冷たい声で淡々とそう言うと、そっぽを向く。昼間に出向いた城でも何人か女の人に絡まれて鬱陶しくて堪らなかった、と話す。
その理由を聞いて、思わず口をぽかんと開けてしまう。
男の子と男の人。
時々、それが行き来するように見え隠れして……。
(でも……よく考えたら……)
少し躊躇しながら、私は家康に近づき下から顔を除き込む。
「……何か、まだ文句あるの?」
「……私は、興味持ってくれたって事ですか?」
「っ!///」
赤くなる目元。
そうこれは私が大好きな……
大好きな……?
また、一つ何かが消えていく。
大切な何かが……。
「……別に、あんたなんか興味ないし」
「ふふふっ……」
普通なら冷たい言葉にしか聞こえないはず。なのに、どうして私はこの言葉の裏が解ってしまうんだろう。
「家康様」
トクトクとなる、胸。
私は背中に手を回し、ギュッと胸元に顔を寄せ……体重を少し預ける。
「どうしても抱かれる前に……連れて行って欲しい場所があります」
「連れて行って欲しい場所?」
「はい……」
私はわずかに残る記憶を……
あの場所に託した。