第107章 あなたにもう一度第二幕(6)
「そう言えば、いつも真剣に何を読んでいるんですか?」
「……ちょっと、色々学ぼうかと」
佐助に渡された「日常生活のいろは」と書かれた本。この時代の字を少し覚え何と無く読めるようになり、大分ここの生活に慣れてきた頃だ。
(これで、戻った時ひまりと来世の話もしやすくなるし)
いつも佐助と来世の話で盛り上がる姿に、少なからず嫉妬はしていた。
ーーねぇ、佐助君!小さい頃サンタさんにクリスマスプレゼント何貰った?
降り積もった雪を見ながら、
突然ひまりは言い出した。
ーー普通に図鑑とか本……だった気がする。
ーーえっ!図鑑!?……でも佐助君らしいと言えばらしいね!
ーーひまりさんは?
ーー私はね、大きいクマのぬいぐるみとか可愛い洋服だったかな?
ーーさんた?くりすます?何それ?
ーーふふっ、サンタは素敵な贈り物を届けてくれる人で、クリスマスはお祝いをする日なんだ。
だから、いつか皆んなとクリスマスパーティー出来るといいなぁ。
ひまりは、最後にそう言って笑った。
「そう言えば、もうすぐクリマスですねっ!!」
「へ……?」
丁度思い出していた内容と、同じ言葉を聞き思わず立ち止まる。
「毎年友達とクリスマスは出掛けたり、パーティーしてたんですけど……今年はバイトの都合とか彼氏が出来た子とかいて、振られちゃって……」
頬をほんのり染めたひまりと、視線が合う。
家康さんと、過ごせたらいいなって。
そう言って恥ずかしそうに視線を下に向ける姿がいじらしくて……。
「な、なんてっ///変なこと言ってすいませんっ///」
俺は思わず頬に触れ、
驚いたように顔を上げるひまり。