第107章 あなたにもう一度第二幕(6)
その頃、安土城では___
武将達が揃いも揃ってただ静かに、褥の上で眠る三人を見つめる。
「……まだ、誰も目覚めんか」
「はい……。野原で見つけてから半日……誰一人目覚める気配はありません」
朝方になり様子を見に来た信長。秀吉の報告を聞き訝しげに、手を繋いだまま目を閉じる家康とひまりを凝視。その表情は何処か浮かない顔つきだ。
「……幸村様が野原に行かれた時の話をもう一度お聞きしても、宜しいですか?」
三成の問いに、幸村は状況を思い出しながらまず野原に出向いた経緯を話を始める。
「佐助がまたワームホールが現れたからとか言い出して、しばらく調べに出るつって……」
後から追いかけたが見失い、もしかしたら安土に来てるかと思い、探している最中の出来事だった。
「佐助の叫び声が野原から聞こえて、急いで向かったらこの三人が石碑の前にいてよ。何つーか黒い穴?みたいな物が三人を取り込んでて……」
幸村はこめかみに指を立て、思い出しながら話す。
「……一瞬、そん中に吸い込まれるんじゃねーかと、慌てて駆け寄ったら、三人が倒れてたんだよ」
そして最後に幸村は訳が解らなくてお手上げだと言うように、肩を落としながら両手をあげる。
「……以前のような地鳴りも雷もないのであれば、そのワームホールでは無さそうだな」
光秀は真面目な顔をして顎に指を当て、考え込む。
「……その黒い穴の正体が、解るといいのですが。消えてしまった今では、調べようがありませんね」
「せめて、佐助が起きてたら……まだマトモな話が出来ただろうな」
三成は首を傾げ、政宗はふと疑問に思い信長に問いかける。
何故二人が手を繋いでいるのか。
「……倒れとる癖に手だけはしっかり繋いでおったからな……元に戻しといてやった」
相変わらず手のかかる奴らだ。
「……子が変に心配するといかんからな、もう暫くこのまま様子を見るしかあるまい」
信長は褥の隣に座り、安らかに目を閉じる三人を見て珍しく頭を抱えた。
三人は
覚めない
長き夢の中で
時の時間を過ごしていた。
一番先に目覚めるのは
一体……