第106章 あなたにもう一度第二幕(5)※R18
佐助君に今夜こそ会おうと決め、書物と後ろに座る家康を交互に見てしばらく睨めっこした後、思わず涙が溢れそうになる。
(無理だよ……これは流石に……)
パタンッ!
私は書物を音を鳴らしながら閉じ、くるりと振り返る。そして、キッと目尻をあげてふて腐れたように眉を潜める家康を見る。
「無理ですっ!!」
「……なら、何処に行ってたのか正直に言ったら?」
「だ、だから自分でも解らないから困ってるんです!とりあえず三日分いきなりしろと言われても、無理です!!」
「あんた、記憶がないとか都合の良い言い訳しか出来ないの?」
「うっ………」
本当のことだけど、信じて貰えそうにはない。強気に出てみたけど、一向に私の意向は伝わらない……しぶしぶもう一度書物を開き心の中で読み上げる。
その二、
ーー掻戯 くすぐったり、引っかいたりして刺激を与える。
その三、
ーー舐戯 舐めたり、吸ったりして愛撫を行う。
その四、
ーー接吻 相手の唇や手に口づけをする行為。
(その二、以外は無理だよ……でも……このままだと疑われて監視されても困るし)
私は決心して家康の着替えが仕舞ってある箱を開け、ある物を取り出す。
「……腰紐なんか出して、何する気?」
「縛らせて頂きます!」
「へ……?って、ちょ、何して!!」
眉間にくっきり皺を寄せる家康の両手首を掴み、腰の後ろに回す。