第103章 あなたにもう一度第二幕(2)
俺は佐助が用意したものに着替え、部屋の中を見渡す。
(……落ち着かない)
見たことない家具に、知らない物ばかり。ここに来るまでの間、佐助に一通り最低限の物の名前や生活に必要な説明だけは受けた。今、俺が着ている黄色いものは「ぱーかー」と言う物で、座っている物は「そふぁ」と言うものらしい。いつ元の世に帰れるか解らないからこそ、こっちの世に慣れておく必要があると。
「お茶です。口に合えばいいのですが……」
俺は佐助に差し出された茶を、一瞬躊躇しながらも乾き切った喉にゆっくり流し込む。
「……とりあえず、今解っている状況だけご説明します」
佐助は順を追って話を始める。
「ここはまず俺とひまりさんが居た約500年後の来世です。ただし、異空間の……」
「異空間?」
その言葉に眉を潜める。
佐助は俺の問いかけに頷くと、今回はワームホールとは全く別のチカラが働いた可能性が高いと言う。
「その証拠に、前みたいな亀裂が走るような地鳴りや雷光はありませんでした」
佐助はそのチカラが歪みとなって俺達の近くに現れ、一緒にその中に取り込まれ今に至ると話す。