第103章 あなたにもう一度第二幕(2)
「な……んで、そんな恰好……」
白くて綺麗な脚が惜しげもなく晒され、太腿を隠した布がひらひらと目の前に揺れている。
(……恰好だけじゃない…雰囲気も、髪の長さも違う)
「えっ!?恰好ですか?……普通に制服着てるだけで……ふふっ、私よりお二人の恰好のが不思議ですよ?」
(へ……?二人?)
「……今から戦国イベントに向かう途中なんだ。……ですよね?家康公!!」
「さ、佐助っ!」
後ろから肩を叩かれ、そこで初めて佐助が居ることに気づく。
「家康公?……あっ!もしかしてそれ、徳川家康さんの衣装ですか?」
素敵ですねっ!
《ドキッ!》
少し初々しさがあったが、 ふわっと笑う姿はまさにひまりそのもの。
(か、かわいっ……///)
状況も全く把握できない中、
そんな事だけは呑気に思う。
「君こそ、こんな時間に出歩いて大丈夫?」
佐助がそう言うと、ひまりは腕にはめた物を見て慌てた様子でキョロキョロと首を動かし、辺りに散らばった紙をせっせと拾う。
「た、大変っ!ついデッサン考えるのに夢中になって!」
ひまりはもう一度礼を言って俺が差し出した紙を受け取ると、手に持っていた大きな容れ物の中にしまい込んだ。
「お二人共、イベント頑張って下さいね!」
可愛く手を振り走り出した瞬間、ひまりから何かが滑り落ちる。俺は立ち上がりそれを拾うと、小さくなる背中をただ静かに見つめた。
「……ここは一体」
「……まずは、着替えましょう。彼女には何とか疑われませんでしたが、この時代でこの格好は目立ちます」