第99章 あなたにもう一度(15)
「……どうしてもしたかったら、家康の部屋に行って……って、わぁっ!!」
私の言葉が言い終わらない内に身体が突然宙に浮き、物凄い速さで視界が流れるように映る。
気がつけばあっという間に家康の部屋に辿り着いていて……。
「これからはひまりが言い寄られても、お仕置きするの我慢するから……」
「ふふっ……その顔、竹千代にそっくりだよ?」
私が冗談ぽくそう言うと、家康は一瞬ふくれっ面を浮かべ「親子だから仕方ない」と言って、その場に座る。
家康は自分の膝の上に乗せ、私の頬に触れ……額をコツンとくっ付けて了解を待つように、ただじっと見つめた。私も負けじと見つめ返すと、すらりとした指先が髪に触れ顎をなぞり、思わず肩がぴくんっと跳ねてしまう。
(……これだと、結局私がお仕置きされてるみたいだよ)
我慢出来なくなって、最後に一つだけ日頃のお返しをしたくて……家康がよくやるように、耳元で意地悪な質問をしてみる。
「………ねぇ、家康?もし、私が」
裸で言い寄ったら、どうする?
「なぁ〜んてっんっ!!……ちょ、んんっ!」
返事がないまま突然、唇を塞がれ、うっすら開いた隙間から舌先を差し込まれ、激しく中を絡めとられる。冗談だって言おうとして何とか逃れようと頭を引く。けれど手で押さえられ、私は完全に家康のペースに飲み込まれてしまう。
「はぁっ……はっ……もうっ!人が勇気出して言ってみたのにっ!!」
やっと離して貰い、私はキッと家康に視線を向ける。
「……想像しただけでやばくなりそうなこと、わざわざ聞かないでくれる?」
「だって!……あれ?下から何かあたって……?」
「……………鈍感」
(???)
そっぽを向いてふて腐れる家康。
赤く染まった目元を見て、
私は首を傾げながら……
(ふふっ……どんな家康も大好きだよ)
口には出さず
最後の意地悪に……
そう、心の中で呟いた。
ねぇ?家康。
「真実」を知った後でも……
私を愛してくれますか?