• テキストサイズ

君想ふ夜桜《銀魂》

第19章 友が為




朧は頭を下げ、話を続ける。

「星崩しの禁忌の術を抗するほどの秘術を行使するとなれば、死神は必ずや自ら動くでしょう。そこに、我々が付け入る隙もあるかと」

「ほう。数多の敵を地獄に引き摺り下ろして惨殺してきた死神が、天を目指して抗い、刃を向けるか」

「我々が動くまでもなく、泳がせた方が情報を引き出せると?」

「左様でございます。あやつを泳がせれば、我々の障壁になり得る最も厄介な敵を炙り出すことが可能かと」

「最も厄介な敵だと?」

朧の含みを持たせた発言に、会合に不安な空気が漂う。

天導衆にとって厄介な存在。

天人を排除しようと抗う侍共や、そのトリガーとなっている吉田松陽とは違う、もう一つの存在。

朧はその存在の名を口にする。

「華岡愁青。奴は"龍脈"を介した高度な医術で、多くの命を救い、その裏では"龍脈"の真の力を解明していると見受けられます」

「"真の力"。まさか……」

天導衆の注目は一気に、10年前に姿を消した死神に向けられた。

その医術で多くの命を救ってきた英雄。

人を救う力は、人の心を動かし操り、その数多の命は強大な力、また一つの大きな国へと成りかねる。

幕府から見れば、この国家をも崩しかねる力を持った危険因子。

しかし、朧の言ったことが本当であれば、それは国どころか、天をも覆しうる……

「朧。華岡愁青は、何故そんな女童1人ごときに、國一つをも動かす強力な力を授けたのか?」

当時は、10歳にも満たない小さな童1人に、何故そんな力を教えたのか。

朧は間を置いてから、静かに再び口を開く。



あの死神は、
・・・・・・・・・・・・
ただの弟子ではありません。

あの娘は、吉田松陽にとっても、
・・・・・・・・・・・
たった1人の特別な存在。

奴は………

/ 602ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp