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フォンダン・ショコラ【ハイキュー!!】

第1章 近くて遠い君 ※【黒尾鉄朗】



辿り着いた行きつけのバー。
いつものようにカウンターに座る。
たまに一人でも訪れるこの店は、俺のお気に入り。

会社の近くにはあと二軒、別のお洒落な店があって、どちらも酒の種類が多い。
社内の人間は、飲みに行く時大抵どちらかの店を選ぶ。
だからここは、仕事帰りに一人でゆったり過ごしたい時に最適の場所。




ワインのボトルと適当につまみを頼んで、改めて乾杯。
ワインをひと口飲んだ梨央ちゃんが、少し俺に体を傾けた。

「てっちゃんのスーツ姿、初めて見る」

「あー。そうだよな」

「すっごい似合う。やらしいほど似合う!」

「やらしいって何?また胡散臭いって意味?」

「あはは。そうかもー」

楽しそうに笑ってるけど、梨央ちゃんにそんな褒められ方すんの、ちょっと照れるわ。

「あ、ごめん。ちょっとだけいい?」

「ああ。いいよ」

梨央ちゃんがスマホに目をやって、ディスプレイを眺めてる。



梨央ちゃんは、昔から確かに綺麗だった。
それは例えるなら、夏の空、みたいな。
爽やかさとか健康的な雰囲気とかを含んだ魅力。


でも今は……すげぇ色気を感じる。


首を少しかしげて、ジッとスマホを眺めてる。
髪を耳にかけると露になる、パールのピアス。
髪が短くなったから、うなじから肩にかけてのラインがモロに分かる。
ディスプレイの上を数回指でなぞりながら、長い睫毛が上下に動いて。
潤った唇をキュッと結ばせて。
それから一度目を伏せると、スマホをバッグへと仕舞った。


やべぇ……目ぇ離せねぇ…。


俺今、すっげ見てた。


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