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フォンダン・ショコラ【ハイキュー!!】

第1章 近くて遠い君 ※【黒尾鉄朗】



「開けていい?」

「どうぞ」

ラッピングをスルスル紐解いて現れたそれに、梨央ちゃんは声を弾ませる。

「わ!マカロンだ!私このお店の、好きなの!」

「そうなんだ」

デパートの特設会場で、店員のオネーサンに薦められたそれ。
ピンク、黄色、緑、茶色の4色。
見た目も鮮やかでいいかと思って買った。

「一個食べちゃお。てっちゃんも食べる?」

「俺はいい」

梨央ちゃんはピンク色の唇からピンク色のマカロンを頬張って、「美味しい」と幸せそうに笑った。

「あ。ねぇ、時間大丈夫ならカフェ行かない?この前お世話になったお礼しちゃう!」

「いいけど。何か食うの?」

「フォンダン・ショコラが美味しいお店があるんだよ」

「今マカロン食ったのに?」

「食べたって、マカロン一個だよ?大きさこんだけだよ?」

親指と人指し指で "OK" する時のマルを作って、マカロンの大きさを主張する。
食ったうちには入んねぇってことね。

「太っても知らねー」

「あ、そういうこと言う?美味しくて舌が飛び出るよ?」

「舌が?どーいう状態、それ?」



15分くらい歩いて辿り着いたのは、白い壁に青い扉のカフェ。
白も青も、少し木目が透けるようにまだらに塗られている。
前を通ったことはある。でも、入るのは初めて。

平日の夕方だけあって、いくつかある空席。
ぐるりと見回してみれば、外観同様木の温もりが漂う空間だった。テーブルも椅子も、床も壁も。
観葉植物とステンドグラスみたいなランプの照明。
いかにも女受けしそうな雰囲気だ。


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