第51章 身勝手な優しさ
ルナが気に入った人間を連れて来て匿う、それは別に珍しいことではないからだ。
ルナの影分身は全員異議がないのを見てとると、ふわっと優しく笑った。
「…………よかった。みなさん優しい人ばかりで。
じゃあサソリさんのこと、お願いしますね。
あ、それから…………多分だけど、これから数年の間、こういうことが頻発しそうなんです。
だから…………色々迷惑かけちゃうと思います……ごめんなさい。」
「ルナ様…………いいのですよ。ここが賑やかになるのは、私達にとっても良いことですから。
だから……迷惑だなんて、思わないでください。」
李蘭がそう言ってフォローする。
「…………ありがとう、李蘭、みんなも。
今はまだ帰れないけど…………大蛇丸の件が片付いたら、戻ってくるから…………」
ルナの影分身は俯いて表情を隠すと、サソリや李蘭達から離れた。
「………………李蘭、さっき命令撤回って言ったの、取り消しね。
これからも、私のことは捜さないで。
勿論、他の人に捜させるのもダメ。
じゃ………………またね。」
ルナはそう言うと、神隠れからいなくなった。
ルナがいたところを見つめる住人達の眼は…………それぞれが複雑な思いを宿していた。