第27章 小さな太陽と大きな背中
はぁ···なんかいろいろ疲れた。
白熱の紅白戦に···
影山とのハンバーグを賭けたモップ掛け競走···
そっちは負けたけど。
それにしても、影山はどんだけハンバーグ食べたいの?!
昨日食べたばっかりじゃん!
心の中でぶぅぶぅ言いながら帰り道を歩く。
『ねぇ、ハンバーグ···いつにする?』
モヤモヤしながらも、影山に昨日食べたばかりのハンバーグの話題を振ってみる。
影「別に、ハンバーグじゃなくてもいいけど」
『はぁ?!だって影山がハンバーグ連発してたんじゃん?!』
影「うっせぇな!お前こそハンバーグ食べたいんじゃないのか?!」
『違っ!影山が言ったんじゃん!!』
影「だから!オレはお前と一緒に作る飯なら何でもいいんだよ!」
なっ···なにそれ?!
澤「影山···往来で凄い殺し文句だな···」
しまった···今日は澤村先輩も一緒にいたんだった。
ー プッ···確かにな··· ー
誰?!
予期せぬ声に、私達は3人で振り返った。
『あっ···』
影「岩泉さん···と、及川さん」
なんでここに···あ、いやいや、帰る方向的に同じなんだから、ハジメ先輩や及川先輩が歩いていてもおかしくはないんだけど。
岩「よぅ、いま帰りか?」
『はい、まぁ···』
及「ねぇねぇ紡ちゃん!ハンバーグってなんの話?」
『それは別に···及川先輩には関係ない話です』
顔を覗き込まれ、一歩下がりながら言って距離を保つ。
及「なんで?!オレも混ぜてよその会話!」
岩「お前は邪魔だって言ってんだよ、紡は!」
及「岩ちゃんはすぐ紡ちゃんの味方する···」
岩「当たり前だろ、そんなの。後輩···だからな」
後輩···
ハジメ先輩から出た言葉に、少しだけ胸が痛み俯く。
そんな私を見て、澤村先輩がポンっと頭に手を乗せた。
岩「それよりいいのか?影山に堂々とあんなこと言われてよ?」
ハジメ先輩が澤村先輩を見ながらそう言って、フッと笑いを零した。
澤「あぁ、俺は別に大したことだとは思ってないから。もともと紡と影山は仲良しだからね」
岩「そっか?俺だったらぶん殴るケドな?」
澤「あはは、それは穏やかじゃないな」
···なんだろう、この会話。
それは影山もそう思ったのか、私にチラリと視線を寄越した。
澤「それに、束縛したくはないからね」
