第27章 小さな太陽と大きな背中
スパイクフォームの一瞬で、影山と目が合った。
こっちに打つなら、拾う!
そう、思ったのに···影山は目だけで···笑った。
まさか?!
『大地さん!フェイク!!』
私が叫ぶのと同時に、影山が指先だけでトンっとボールを押した。
ボールがスローモーションで落ちて行くように見える。
誰も···間に合わない?!
木「······っしゃぁぁぁ!!」
走り込んだ勢いのまま木下先輩が飛び込んで来た!
ボールは木下先輩の手で、床に着くこともなく緩やかに上がった。
縁「木下ナイス!!でも···」
渾身の飛び込みで上げられたボールは、ネットからは遠く離れトスをするには···低い。
だけど、この高さ···私なら行ける!!
『大地さんっ!!』
言いながら走り寄り、ラインギリギリで高く高くトスを上げる。
澤村先輩が、オープンで思い切り···打てるように!
ボールが指先から離れて油断したのか、バランスを崩し床に倒れ込む。
その視界の端に見えたのは、影山と月島君がブロックの為に駆け寄る姿。
この2人なら、止められてしまうかも知れない。
でも、そんな事もお構いなしに、澤村先輩が腕を大きく振りかぶった。
転がってる場合じゃない!
せめてブロックフォローつかなくちゃ!
急いで立ち上がり、万が一の事態に備える。
その瞬間···澤村先輩のスパイクの音が、大きく鳴り響いた···