第27章 小さな太陽と大きな背中
~影山side~
アイツ、絶対おかしい。
ん?···おかしいのは元々?
違う、そうじゃなくて。
あれだけ無心にバレーやるとか、絶対なんかあったとしか思えねぇ。
東峰さんと何を話した?
ふたりでどこへ行ってきた?
いや、その前に俺のハンバーグをかけて、まずは勝たねぇと。
そもそものきっかけはどうであれ、一緒に飯作ったの···少し、楽しかったと思う。
隣同士並んで、いろいろ皮剝きとか、なんかそういういろいろ。
で、一緒に食べた。
桜太さんのお土産のデザートも美味かった。
慧太さんとのゲーム対戦も白熱した。
俺、ひとりっ子だからな。
あんな兄貴とかいたら、楽しかったんだろうなとか。
今からなら弟か妹とか···あ、いや。
無理だろ。
でも、もし···妹とかいて、お兄ちゃん···とか···
ヤベぇ、破壊力ヤベぇ···
待てよ?
確か日向んちの妹は、日向にそっくりだったな。
って、ことは?
俺の妹ってことは、顔とか俺に似てたりして?
性格とかも?
···そんな妹は、果たしてカワイイのか?
違う意味で破壊力あるだろ。
やっぱ、俺は今のひとりっ子のままで。
田「影山!」
田中さんの声でハッと現実に戻る。
ヤバッ!
城戸からのサーブに反応が遅れて、手には当てたもののコートの外へ弾いてしまう。
さすがの西谷さんも追いつけず···
ーピッ! ー
『やったぁ!!サービスエース?!王様ナイスミス!!』
グゥゥゥ···俺とした事が!!
「うるせぇお子様!泣かすぞテメェ!いや泣かす!ぜってぇ泣かす!!」
菅原「影山···そんなにムキになるなって」
月「アレぇ?王様もしかして試合中に考え事デスかぁ?」
「···うっせーんだよ」
菅「お前が考え事なんて珍しいな?なんか作戦か?」
「いえ···何でもないっス。すんませんでした···」
言えるワケねぇだろ!
今の考え事は俺が墓まで持って行く!
死んでも誰にも話せねぇ内容だからな!
ポジションに戻りながら、さり気なく得点板を見る。
23-20···
マジでヤベぇな、このままじゃ···負ける。
何とか取り返さねぇと。
アレ···やるか。
「日向、次ボール受けたらお前に上げてやる」
数歩寄って、日向に小声で話す。
日「え?ホントか?!」