第27章 小さな太陽と大きな背中
旭「また・・・また今度、ゆっくり話そう」
旭の言葉を聞いて紡ちゃんがパァッと明るい表情に変わり、旭から手を離した。
旭「城戸さん、お大事にね」
そう言って旭が保健室から出て行くと、残されたオレ達の間で微妙な空気だけが残った。
大地なんて、腕組みしながら立ったまんまだしね。
まぁ、だいたい何考えてるのかは予想がつくけど・・・
『あの・・・ちょっと、ごめんなさい・・・』
ポケットから飴の包み紙を出し、紡ちゃんが横を向きながら口から飴玉を出した。
『えっと、今回は・・・ご心配をお掛けしてすみませんでした・・・』
オレ達に向けてペコリと頭を下げる。
「大事にならなかったから、それはもういいよ?な、大地?」
澤「そうだな。但し、そうなった経緯をちゃんと説明してくれたら、の話だけどね」
『そ・・・それは・・・』
澤「言えない?それとも、旭には話せても、俺には言いたくないって事?」
「大地、そんな言い方したら話しにくいだろ?」
明らかに目が笑ってない表情の大地に、オレも間に入る。
・・・ん?
今・・・旭には話せても、俺には・・・とか言った?
はは~ん・・・なるほどねぇ~・・・
ある考えに行き着いたオレは、ニヤけてしまうのが止まらなくなる。
大地にも、そういう事があるんだ・・・
澤「スガ・・・気味悪い顔を向けるな」
「失礼だなぁ、大地は。それに、旭には話せても俺には言えない?とかヤキモチ妬いちゃってさ?」
ふふ~ん?どうだ参ったか?と言わんばかりの顔をして大地を見る。
澤「・・・・・・ち、違うっ!!そんなんじゃ!!」
「そうやって慌てるところが怪しいなぁ」
澤「スガ!!・・・紡も!違うからな!」
そんな必死に紡ちゃんに弁明したってバレバレだって・・・
『あの・・・ヤキモチって、何にですか?』
「・・・・・・・・・」
澤「・・・・・・・・・」
そうだった・・・
ビックリする程、紡ちゃんて・・・こういう事に鈍感だってこと忘れてた・・・
唖然と立ち尽くすオレ達の前で、紡ちゃんは不思議そうな顔をしてニコニコとしていた。