第27章 小さな太陽と大きな背中
ー 別に構わないけど、寝てるからってオイタしちゃダメよ? ー
ー し、しし、しませんよ!! ー
ー 慌てるところがアヤシイなぁ・・・? ー
こんな時間に・・・誰か、いる?
手元のスマホで時間を確認すると、既に午後の授業が終わった時間を表していて驚く。
がっつり寝ちゃった・・・
体を起こすのと同時に、静かにカーテンが捲られ養護の先生が顔を覗かせた。
ー あ、起きた?・・・東峰君、ちょうど起きたみたい。残念ね~、オイタ出来なくて ー
旭「だから、しませんって・・・」
東峰先輩?
ー 東峰君が心配して様子見に来てるけど、連れて来て大丈夫? ー
『あ・・・はい、大丈夫です』
そう返しながら髪を手櫛で整え、制服の乱れも直すと、カーテン越しに大きな影が見えてちょろっと東峰先輩が顔を出した。
旭「・・・気分はどう?」
『もう大丈夫です。ご心配おかけしてすみませんでした・・・』
旭「そっか、それならよかった」
フニャりと笑って、東峰先輩が椅子に腰掛けた。
『あの、えっと・・・さ、澤村先輩は・・・』
旭「大地なら、いないから安心して?最後の授業が体育だったから、まだ片付けとかしてるんじゃないかなぁ」
そっか・・・と思い、ホッとため息をつく。
旭「ほんと、びっくりしたよ。急にパタンと倒れたからね・・・それはオレだけじゃなくて大地やスガもだけど。あ、それからここへ来る途中で道宮さんから預かり物したよ?はい、手出して?」
言われるままに手を出すと、東峰先輩がコロコロといくつかの飴玉をそこに乗せた。
『えっ、と・・・』
旭「道宮さんが、体が怠いなぁって時にはコレを食べな!って言ってくれって。糖分補給は、塩分補給と同じくらい大事だよ!って」
『ありがとうございます・・・』
旭「それは、オレじゃなくて道宮さんに言ってあげて?」
それもそうですよねと、寝起きで頭が働いてないのかもと笑うと、東峰先輩も笑いを返してくれる。
旭「あと、これはオレから・・・喉乾いてんじゃないかなって思ったから」
ゴソゴソと鞄を開けて、東峰先輩がミルクティーを手渡してくれた。
『これ!私の好きな銘柄です!・・・嬉しい。東峰先輩、ありがとうございます!』
旭「そんなに好きなの?!なら、コレを選んで正解だったな。糖分って聞いた後だから、コレにしたんだよね」
