第27章 小さな太陽と大きな背中
・・・やっと、お昼休みかぁ。
寝不足の怠さで重く感じる体を起こし、小さく伸びをする。
昨夜は結局、全然寝れなくて白んでいく空を感じながら朝を迎えた。
東峰先輩と、お話・・・して来なきゃ。
だって、烏野のエースだってみんなが認めてくれてるなら、戻って来て欲しい。
エースが必要だから戻って来て欲しいんじゃない。
みんなは、東峰先輩だから・・・戻って来て欲しいんだと思うから。
・・・新参者の私が話しても、説得力ないかも知れないけど。
だけど、何もアクションを起こさずに見過ごすのは、絶対に嫌だから。
当たって砕けろ!だね!
砕け散っちゃったら、どうしよう・・・
あ~、ダメダメ!
ネガティブなのはダメ!絶対!
レッツ、ポジティブ!
その前に、この階段・・・昨日、日向君と通った時、こんなにキツかったっけ?
気を抜いたらグラリと揺れそうな足元に、精一杯集中する。
何とか気を張りながら3年生のクラスに辿り着き、入口にいた人に声を掛けて東峰先輩を呼んで貰った。
『こ・・・こんにちは東峰先輩』
旭「また、君か・・・何度来てくれても、オレは・・・」
ふにゃりと眉を歪ませて、困った顔を向けられる。
『ご迷惑だとは分かってて言います。東峰先輩、バレー部に戻って来て貰え・・・ま・・・』
なんか・・・気持ち悪い・・・
込み上げてくる吐き気に、咄嗟に松葉杖を片方離し口元を押さえた。
旭「ちょ、ちょっと!大丈夫?」
『あ、だ・・・大丈、夫です。ちょっと寝不足だっただけで・・・』
ダメだ・・・
話せば話すほど、吐き気が・・・
それに、なんかもう、立ってるのも辛い。
こんな時に・・・大事な話をしなきゃいけないのに・・・
耐えられなくなって、壁に手を付き、ゆっくりと屈む。
旭「全然大丈夫そうに見えないよ?!ほ、保健室連れてこうか?!」
『いえ、ほんとに大丈夫です・・・少し休んだら、何とかなるかと・・・』
旭「何とかなりそうもなさそうなんだけど?!」
も、ムリ・・・壁に寄りかかり、そのまま廊下にペタリと座る。
ー ちょっと東峰、廊下でうるさ・・・どうしたの?! ー
旭「あ!いいところに!道宮さん、タ、タスケテ・・・」
道宮・・・さん?
その名前って・・・確か・・・
道「大丈夫?!顔色も真っ青!!あ・・・」