第27章 小さな太陽と大きな背中
国「・・・もし、関係あるって、言ったら?」
国見ちゃん・・・?
何、言ってるの?
抱き寄せられた腕の中から、そっと国見ちゃんの顔を見上げてみる。
私がモゾっと動いた事で、国見ちゃんも視線を移し、お互いに視線がぶつかった。
及「ハッタリなら・・・」
国「ハッタリじゃないッス」
及「・・・ふぅ・・・ん?」
急激に及川先輩の纏う空気が変わっていくのが
、ピリピリと伝わって来て。
さっきの及川先輩を思い出してゾクリとする。
・・・及川先輩を、初めてホントに、怖い・・・と、思った。
普段の及川先輩は、チャラチャラしてるように見えても優しくて・・・
いつもちょっとだけ、ふざけた感じで構ってくれて。
でも、さっきの及川先輩は・・・
胸を押し返そうとしても、びくともしなくて。
それどころか、押し返そうとしている私の手を・・・
反射的に攻撃的な手が出てしまったけど、あの時、国見ちゃんが止めに入ってくれなかったら・・・
きっと、いろいろと・・・困ってた、よね。
・・・結果的に何もなかったとは言っても、しばらくはきっと、及川先輩を見る度に思い出して怖くなるかも知れない。
及「ま、いいけどさ?誰のモノでも、オレはもう気にしない、からね」
国「そこは気にして下さい、是非」
及「だけど、どっちにしても今は・・・誰のモノでも、ない。そうだよね?・・・紡ちゃん?って事で、興醒めしたし・・・帰るよ。さ、行こう」
及川先輩が動く気配がして、思わず身を固くする。
『大丈夫です・・・兄に、迎えに来て貰いますから』
ポケットからスマホを出し、少しだけ震えてしまう指で家に帰っているだろう相手にLINEを打つと、すぐに着信が鳴った。
『もしもし・・・』
慧「紡、迎えに行くのはイイけど、今どこだ?」
『学校行く途中の公園・・・雨宿り、してた』
慧「分かった、今から行く。もしかしてお前、そんな所に1人でいるのか?」
『あ、それは・・・』
及川先輩といた・・・と言おうとして、口を噤む。
もし及川先輩の名前を出して、迎えが来るまで一緒に・・・って言われたら。
さっきの事で、今また及川先輩と2人になってしまうが・・・怖い。
なんて言ったらいいのか迷っていると、私の手から国見ちゃんがスマホを取って話し出した。
国「もしもし、国見です・・・」
