第13章 日本帝鬼軍
クローリー
「だから顔を見られないようにして欲しいんだと思うよ」
その理由なら納得できる。
というか納得できなくてもフェリドが隊長だから言う事を聞くしかないのだ。
「とりあえず努力する」
クローリー
「まあミカくんに近づかなかったら大丈夫だろ」
「あ、そうか」
お兄ちゃんに言われて気づいた。
あの賢いミカが戦場で他の吸血鬼を気にするとは思えない。
だから近づきさえしなければ顔を見られる可能性は0に等しいだろう。
クローリー
「そういえばあれは用意してきた?」
「うん。ちゃんと細工してきたよ」
あれ、とは短剣とは別に装備しているレイピアの事だ。
短剣を使い、小柄な体格を活かした接近戦を得意とする私は吸血鬼相手なら充分な実力を発揮できる。
でも鬼呪装備を使う日本帝鬼軍が相手だと全く違う。
日本帝鬼軍の人間は鬼呪装備という吸血鬼をも殺せる力を持っているので、接近戦では相手が強いとあっさり殺されかねないのだ。
だから対日本帝鬼軍用として今回とある細工をしたレイピアを持って来ている。
このレイピアを使わないで戦争が終わればいいのに、と甘い事を考えながら外の景色を眺めた。
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吸血鬼
「着きました」
クローリー
「ああ、ありがとう」
「お疲れさま」