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【ONE PIECE】ひとつなぎの物語

第6章 真珠を量る女(ロー)




キスをするのは、手の刺青を彫った日以来か。

あれから何度かローはクレイオのもとを訪ねたが、墨の入り具合のチェックや胴体に彫る絵柄の相談をするだけで、それ以上触れ合うことはなかった。

「ロー・・・!」

これ以上続けたら酸欠で気を失ってしまうというところで解放してやると、クレイオは口から唾液を垂らしながらその場に崩れ落ちる。
その姿を見て興奮するのは、自分の中に“狂気”が巣食っているからだろうか。

「どういうつもり・・・?! これが“手術”・・・?」

「いや・・・ちょっとした触診だ。オペの前のな」

二ヤリと笑っている海賊を後ろへ突き飛ばしたかったが、もし背中から倒れたらせっかく入れた墨が飛んでしまう。
そんなことを考えている自分に矛盾を感じながら、クレイオはローに軽蔑の目を向けた。

「奴隷を買うような男に触られたくない」

「オイオイ、奴隷を買うとは一言も言ってねェぞ」

「じゃあ、なんでヒューマンショップなんかに興味があるの?」

「そいつは個人的な問題だ。お前には関係ない」

畳の上で肘をついて横に倒れているクレイオに覆いかぶさりながら、なおも顔を背けようとする彼女の頬に唇を這わせる。


「だが、人身売買に吐き気がするのはおれも同じだ・・・勘違いするな、お前の信念を踏みにじろうなんて気は微塵もねェ」


ローは見てみたかっただけだ。
“あの男”が経営している店を。


「・・・それにしても、見ろよ・・・良い状況じゃねェか」


図らずも・・・いや、少しは計算もあったが、クレイオを押し倒している。
ペンギン達は帰り、ここにいるのは二人だけ。

そして、ちょうどいい具合にローは“興奮”していた。


「まだお前はおれの支配下にいる。だが、おれの言うことを聞くなら、何もせずに能力を解除してやる」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「おれに抱かれろ」


焦らずに事を進めるつもりだったが、そうもいかないみたいだ。
“最悪の世代”が揃えば、大小なりとも騒ぎは起こる。

もしかしたらこの島にもそう長くは滞在できないかもしれない。

ローはその端正な顔立ちに扇情的な笑みを浮かべながら、クレイオの首筋にキスを落とした。






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