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【ONE PIECE】ひとつなぎの物語

第6章 真珠を量る女(ロー)




「・・・・・・・・・・・・」

ローは何も言わぬまま身体を起こすと、壁際に座ったままのクレイオに歩み寄った。

「オイ、随分と反抗的な目をしてるじゃねェか」

「・・・聞こえなかったの? 出ていってと言ったはずよ」

「こっちを向け」

手を握ろうとしたが振り払われ、片方の口の端だけを上げる。
まるで自分を拒絶する態度を楽しんでいるかのようだ。

「触らないで」

「いい目だ・・・ここでキスしたらどうなるか、試してみてェな」

「そうしたら、貴方の舌を噛み切る」

「そうか・・・」

壁に押し付けるようにクレイオの肩を押さえつけると、空いた左手で顎を上を向かせた。

「じゃあ、してみるか」

ローの長い脚は、膝立ちをしていても正座をしているクレイオの太ももの上を跨いで余りある。
完全に動きを封じたところで、非情な外科医はある言葉を口にした。


「“ROOM”」


ブゥーンという聞いたこともない音が響き、部屋が青白い球体に包まれる。


「・・・なに・・・」

「おれの力をちゃんと見せたことはなかったな。いいか、ここは“手術室”だ」

「手術室・・・?」

「おれは外科医、お前は患者、そしてここは手術室・・・この意味が分かるな?」


お前は手術台に乗せられた患者・・・つまり、医者に切り刻まれるだけの運命にある。
生きるも死ぬも、医者の采配次第。


「私をどうする気・・・? 意のままにできるよう、脳でも改造する?」
「ああ、それも面白いな・・・お前の人格を誰かのものと挿げ替えることもできる」
「なんて残忍な力・・・」
「何とでも言え」

抵抗するだけ無駄だ。
たとえ舌を噛み切ろうが、このオペ室内ではすぐに再生させることができる。

ローは噛みつくように、クレイオの唇に自分のそれを重ねた。


「んッ・・・!」


強い抵抗を感じるが、拒絶はない。
ローの能力圏内にいるという恐怖からか、それとも、ローに対する特別な感情が拒絶することを邪魔しているのか。

だが、理由などどうでもいい。

彼女に呼吸する暇すら与えるつもりはなかった。




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