第26章 揺れる心〜愛の逃避行、無垢なる笑顔と恋のlabyrinth〜
「えっ、ちょっとまってー、それどういう経緯で渡したの?」
おそ松兄さんはあの紙袋に何がはいっていたのかわかってんだろうか?
「え?服じゃないのー?よく見てなーい、細かいこと気にしなーい」
いやいや、服は服だけどそうじゃなくて!
そもそもそんな得体の知れないものをよく渡せたよね!
「うん、服なのは正解。でさ、なんで渡したの?」
ここが一番の問題だ。
ボウエボウエいう十四松兄さんの腕の中で、にかっと素敵な爽やかな笑顔を見せる。
いや、もうそろそろ離れろよ。
...きもちわりぃ。
成人男性いや、100歳超えてる奴らがくっついてて誰得なのさ、まあ僕と十四松兄さんなら絵になるかもしれないけどね。
いや、やらないけど...。
「ん?なんか外行きたいって感じだったからマント姿じゃ目立つじゃん?だからてきとーに渡したー!」
「ボエブァァァ!!!生きてて良かったぜ!おそパイン兄さん!」
叫ぶ十四松兄さんの声ではかき消える事の無い衝撃な内容に僕は固まった。
「え、えと、つまり?外に行く為の服を貸したげたってこと?目立たない為に?」
「せいかーい!」
「トッティせいかーい!?正解!?すっごいね!!」
どうしよう、本当にどうしよう...。
だって、だって今頃一松兄さんは...。
さすが長男!
なにそれ、本当になにそれ!
マジもう神でしかないわー!どうしてそんな素敵な事しかできないの!?
「ねぇ、おそ松兄さん?きっと一松兄さん着替えたら服邪魔だと思うんだ!だからね?服もこっちで回収してあげたらどうかな?」
うるうるした純粋な瞳でそういってみる。
そしたら案の定、手のひらで転がってくれる頼りになり過ぎるおそ松兄さん。
「そだなー荷物になるだろうし」
「トッティやっさしーい!」
満面の笑みの十四松兄さんには、ちょっと気が咎めるけどでも...。
このくらいの仕返ししたって罰当たらないよね?
えっ?
やだなー、ただの親切心だよ。
し、ん、せ、つ、し、ん、♡