第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
授業中―――
「数学 小テスト」
黒板に書かれている通り。
生徒たちは真剣に。
必死に経験したことを思い出しながら問題を解いている。
問題は全部で10問。
しかし、すんなり解けるほど殺せんせーのテストは簡単ではない。
と、云うのにだ。
「おや。3分経ってませんけど手が止まってますよ?」
「諦めたんじゃなくて終わったんだよ」
「にゅや!?」
「「「「!?」」」」
はい、と渡された答案は答えが確りと書いてあった。
―――勿論、全問正解。
「計算は得意なんだよ。色んな場面で役に立つし」
「なるほど」
こんな計算を実際に使うことなんかあるのかよ!
数人が心の中で叫びながら解けない問題に苦戦している姿を、後ろから足をブラブラしながら見ているアリス。
「人間観察?」
「うん。カルマも終わったの?」
「まーね」
アリスに返事してカルマも周りを見渡す。
広がるのは何時も通りの光景。
そして、今は皆同じ姿勢で同じ問題を解いている最中だ。
こんなのを見て何を?
そう思うのが当然だろうが……。
『何を見てんの?』
問題用紙の裏に書いてアリスに見せる。
他の人たちへの配慮――。その意図を正確に汲み取ってアリスは返事を書き始めた。
『皆の記憶力、判断能力、冷静さとかかな』
「……。」
問題が解ける、解けないの次元ではなかったのだ。
カルマはアリスが言った視点でもう一度他の生徒を見る。
限られた時間内で解かなければならない問題において
時間を気にして慌てている人
慌てながら何度も消しゴムで回答を消している人
時計を気にせずに自分のペースで問題を解いている人
確かに各々が違う問題の取り組み方をしているのだ。
『制限がある内で難しい事に直面した時、一旦、落ち着くことが出来るか否かが大事なことだから』
「……。」
視点を変えるだけでこうも違った景色を見ることが出来るのか。
「はい、そこまで!」
殺せんせーの声で一気にざわめきが起こる。
「何人か手が止まってましたねぇー」
「難しすぎなんだよ!」
「ヌルフフフ。でも授業でやったことですよ」
キーンコーンカーンコーン……
号令を掛けて、授業は終了した。