第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
アリスは太宰の顔を見て苦笑すると直ぐに格子扉の前に立って手を翳した。
「「「「?」」」」
皆がポカンとした様子で窺う。
ガシャン!
「「「!?」」」
只、手を翳しただけ。
それなのに格子の扉は何の抵抗もなく開いたのだった。
そして、それと同時にアリスが倒れる。
「「「アリスちゃん!?」」
それを何なく太宰が抱き留めて抱えたのを見てホッとする一同。
「太宰、国木田は?」
「指示通り、アリスを挑発した男の護衛に行ってます」
「谷崎は?」
「鏡花ちゃんと一緒に次の行動に」
「そ。じゃあ帰るよ」
「はい」
アリスの頭を撫でながら太宰は乱歩と歩き去ろうとした。
「おい!ちょっと待て!」
それを烏間が止めた。
「あ、お疲れ様でした。アリスはこの通り疲弊が激しいのでこのまま連れて帰りますね」
乱歩は立ち止まることなく歩いていく中、太宰がいつもの調子で烏間に応じる。
「いや、そうじゃない。訊きたいことが山のように有る」
「何です?取り敢えず、目前に迫っていたハイエナの脅威だけは取り除いてますよ?」
「!?」
「4人も逮捕されれば次の態勢を整えるのに暫くは動けませんからご安心を」
太宰がニッコリ笑って言う。
「殺しちゃったんじゃないの…?」
「うん…」
ピクッ
生徒の声に太宰が反応する。
「何を勘違いされているかは判りかねますが我々の依頼はハイエナの『捕獲』。始末したりなどしてません」
「だが、さっき…!」
「眠らせただけです。それとも何処かに致死量に至るほどの血痕でも在りました?」
「!?」
太宰の眼が僅かに鋭くなった。
そして、直ぐに何時もの笑みを称える。
「ではアリスも疲れていますので失礼しますね。貴方達を守るだけで相当、消耗しているようですから」
「「「………。」」」
誰もが黙って太宰を見送ったのだった。