第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
「反対だよ、殺せんせー」
「え?」
「あの時、中也兄の他に銃を持った男も2人居た。この7人を殺すのなんてそう手間じゃなかった筈」
「「……。」」
銃を向けられた4人は確かに、と呟く。
「なのにそれをしなかった。となれば?」
「……。」
「?」
生徒や烏間は理解できずに不思議そうに訊いていたが
殺せんせーの顔が険しくなった気がした。
「まさか………」
殺せんせーの反応にニッコリ笑って、
「マフィア側が避けたんだよ。私との戦闘を、ね」
「「「「!」」」」
アリスはクルッと方向転換して去っていった―――。
―――
「あれ?アリスは?」
「運動は苦手だから見学するって言ってたよ」
カルマがキョロキョロしながらアリスを捜していたところに渚が声を掛ける。
「ふーん。お手並み拝見といきたかったのに」
「殺し屋じゃなかったにしてもマフィアと知り合いなんて……なんか凄いよね」
そんな風に会話している生徒たちを校舎の屋根上から見下ろしているアリス。
「体育ってどんなことするの?」
「一般的には器械体操や陸上、水泳などの基本的な身体を動かす事を行うのですがココでは私の暗殺を目的とした体捌き等を訓練していますねぇ」
隣に座っているのは勿論、殺せんせーだ。
「ふーん。だからマフィアともヤり合えるなんて愚かな考えに至るワケね」
「指導不足ですね……面目無いです」
下の子供たちから目を離さずにアリスは続ける。
「でも貴女もですよ?危険なのは判っているでしょ?」
「心配は有り難いけど私の立ち位置なんて元より彼方側の方に近いからねー」
「貴女のその危機感の無さが、何を根拠にしているのか判りませんがあの子達と何も変わらないじゃないですか」
「……。」
アリスはチラリと殺せんせーを見る。
そして立ち上がって、云った。
「大人に過度の心配をされるのは嫌いなの。私が貴方を殺すことに加担しないと云った理由も合わせて、先刻の理由も教えてあげようか?」
「勝てると思ってるんですか?」
「勝敗なんかやってみないと判らないよ。でも―――」
クスクス笑ってアリスは殺せんせーに向けて手を伸ばす。
「世の中、不思議な力を持っているのは何も貴方だけじゃないからね?」