第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
「うわわ。説得力ありますね」
「だねー電卓持ってなきゃ名演説だけど」
「んんん。一応商売なんで」
チリン――……
「!」
カルマの指摘にギクッとしながら花屋が笑う。
アリスの耳に鈴の音が届いた―――。
「どーする?これも花の縁だ。安くしとくよ」
花屋の演説を聞き終え、殆どの人が納得していた。
「すっごーい。五千円の輝きですね」
神崎の手には立派な花束が大事そうに握られていた。
「良い人だったね。あの花屋さん」
茅野が後で手を振っている花屋を見て言うと、渚も頷いた。
なんか安心できる人だったな。ふわっとして…それこそ花みたいな―――
「その考えに至るなら―――危険だよ」
「!?」
渚の横を通り過ぎ様にアリスがポツリと呟いた。
「……え?」
あんな良い花屋の事を考えていたのに。
それよりも、何も口に出してはいなかった筈なのに。
突然、声を掛けられ驚く。
「どうしたの?渚」
「い、いや、なんでもないよ」
変な顔をした渚を心配そうに見て茅野が問うたため、笑顔を作ってかえしたのだった。
「…うーん…男にゃ花の価値はよくわからん」
「ま、あの純情ビッチは喜ぶ確率高いかもね」
そう言いながら校舎に戻る。
ピリリリリ………
「ん?」
「誰かケータイ鳴ってんぞ」
「ありゃ私か」
そういって「もしもし」と電話に出るアリス。
「………態々国兄の電話で掛けてきてまで何の用なの治兄?」
あからさまに不機嫌になる。
「お兄さんからかな?」
「なんか、喧嘩っぽいね」
ヒソヒソと話始める外野。
「………切る」
ブチッ。
「「「「………。」」」」
「ゴメンね。用事が出来たから私は此処で失礼するよ」
「あ…用事なら仕方無いよな」
「うんうん。気を付けてね」
「また明日ね」
「うん。バイバイ。
――――皆も気を付けて、ね」
「「?」」
アリスは笑顔で去っていった。
最後の言葉に違和感を覚えたのはカルマと渚だけだった。
その後、手に入れたプレゼントは無事にイリーナの手に渡ったものの。
作戦がバレてしまい、誕生日祝い作戦は失敗に終わったのだった――。